調査終了

調査4件。
2件はいきなり行きましょう、といわれたよ。何となく家を出るときにいやな感じがしたので長袖を着ていってよかった。
浦で調査。漁師の祭りがあったのでその調査。終わってから聞き取りを目論んでいたのだが、なおらいの席でいきなり冷凍庫の管理にかんする難しい話がはじまったので退散する。
ミーサンを祀っている人に聞き取り。漁業担当のえらーい先生が横にいて妙に緊張する。ミーサン祀っている人は、90位なのだが、50年ほどまえまで漁業をしていて、頭もはっきりしている。えらーい先生も聞き取りをはじめて2人ですきなこと聞く。魚がおらへんだら「兵庫の方」まで行って、「ぎりぎり」のところで魚を捕るそうな。そうしたら警備の船に追いかけられて逃げるのは大変なそうな。
お父さんの頃には、魚を追いかけて朝鮮の方まで行ったそうな。宮本常一がようかいとるような話やけど、ほんまにあるんやな。

昼から霊験のある堂に調査。「本尊は首から上がない地蔵さん」と聞いていたのだが、私がみた限り*1では首から上もあるようにみえるのだが。。。
もともと岩の上に生えている木のうろのような所に祀ってあった石の地蔵像だったようだ。お堂は5間5間の懸崖作りで立派。内部はかなりのディープゾーン。昔は参詣者がたくさんいたそうだが、今はほとんどいないのだろうか?
お堂に3畳の部屋があって、なんとなく昔は人が住んでいた感じもする。
お堂の建物自体はそんなに古い物ではなさそう。いつごろからこんなに立派な堂ができたのだろうか。誰がお堂の建立の金を出したのだろうか。だれが金を管理していたのだろうか。詳細な調査をしたくさせるお堂であった。

お堂を後にして、霊験のある寺院に調査。山の上にある寺。思った以上に立派な寺だ。今は無住。本堂を覗いて見た限りでは平成6年までは人が住んでいたらしい。

お堂と寺は、某町史の対象となる某町からははるかに離れている。聞き取りで村の人が参詣に行く寺社ということで、調査というよりは、「見に」行った感じである。本文に書くとしてもちょろっと数行程度だろうから町史の金で詳細な調査というのはできそうにない。
事務局の人は同じ研究会の人なのでくちさがない。
「いやー。ここにぶらさがっとる提灯の住所全部控えて、ほんでからあそこにある灯明講とかの講員の札も全部控えて、分布図作ったらおもしろいやろになー。けどそれしたらここで半日やなー。祈祷依頼した人の名簿とかないかなー。」
などと言いながらごそごそお堂を漁っていたら、
「くまさん、今やっている調査は町史の調査ですか?それとも趣味の調査ですか?」
と言われてしまったよ。

*1:そんなところまで見るなという話ではあるが。。。