農業の衰退

販売農家戸数、初めて200万戸割る 農林業センサス

2005年09月21日21時22分

 農林水産省は21日、「農林版国勢調査」にあたる05年農林業センサスの結果(速報値)を公表した。年間50万以上農産物を販売するなど、一定規模以上の「販売農家」の戸数は、5年前の前回調査に比べて16.6%少ない194万9000戸で初めて200万戸を下回った。95年から00年にかけての減少率11.9%に比べて減り方が加速した。

 過去1年以上にわたって作付けされず、今後も利用される見通しの無い耕作放棄地の面積も5年前より4万ヘクタール多い38万ヘクタールに達し、農山村の荒廃に歯止めがかかっていない。

 専業農家は44万戸で、00年の前回調査に比べ3.2%増えた。耕地面積が5ヘクタール以上の大規模農家も増加しており、農業全体の地盤沈下が進むなか、担い手となる中核的な農家は少しずつ増えている。農家や林業に携わる戸数に、法人やグループでの経営体の数を加えた「農林業経営体」は207万1000で、前回に比べて15.9%減った。

 同センサスは5年に一度の調査。沖縄は04年12月、それ以外の地域は05年2月時点の農家戸数などを調査した。

専業農家の増加というのは、兼業農家だったけれども退職してとか、働けなくなって、とかというのが増加したのではなかろうか。