シンポ・編集

学祭協賛のシンポジウムがある。研究センターの庭を設計した先生が来て放談。京都迎賓館の庭とかも設計したという先生がいて、どんな人や、と思ったのだが、造園を京大で専攻していて、大学院の時に造園業のバイトをしたら、現場の方ががぜんおもしろくて大学院をやめて造園の職人になった、という先生ですこぶるおもしろい話であった。
院をやめるきっかけになったのは、ある大きな現場で、えらーい先生が石の置き方を細かく指示している。その先生が、指示を出して、一回りしてくる、といっていなくなったら、現場を指揮している職人の人が、「先生戻ってくるまで30分たばこ休憩。」と言ってたばこを吸っている。先生が戻ってきて、「先生!どうですか?」というと、先生は、「うん。ごっつうようなった!」と言うのをみていたく職人に感動したらしい。この職人は、先生が石の細かい違いがわからんと見抜いて何もせえへんだ。ほら、職人はすごい。あんな先生になってたまるか、と思って院を辞めて職人になったそうだ。だから、今いる大学に呼ばれたときも、説明よりも前に現場にでさせるという教育方法をとったそうだ。
この先生は、庭の設計をするときに、細かい設計図は書かないそうだ。職人に指示で渡すメモ程度のものしかないそうだ。全体を見渡して、その中に石やら何やらを配置していくんなんかあかん。まず、自分の手元にある石を配置していって、そこから一個一個積み上げていったらすばらしい空間はかってにできるそうだ。そういう方法でこの地球もくみ上げることができる、そうしたい、そうだ。

さて、ここしばらくかかりっきりになっていた100数十ページの報告書の編集がひとまず終わった。これで某発表まで2日半くらい自由な時間ができたわい。