大阪の通天閣、有形文化財の登録申請へ

2006年08月16日12時19分

 今年10月に再建から50年を迎える大阪のシンボル・通天閣を運営する通天閣観光大阪市浪速区)は、同月末にも文化庁に国の登録有形文化財として登録申請することを決めた。来春にも登録される見通しで、同社は「通天閣が今まで以上に地元に愛される存在になる」と期待している。

 現在の通天閣は2代目で高さ103メートル。1912年に建設された初代が火災で焼失した後、56年に地元・新世界の商店主らが資金を出し合って再建された。昨年1月、大阪府教委から登録申請の打診を受け、文化財申請を検討していた。

 登録有形文化財は築後50年以上の「歴史的景観に寄与している建物」などが対象となっており、登録されると外観の改修などに届け出が必要となるが、改修費の一部は国が負担する。西上雅章社長(56)は「文化財に登録されるのは大変名誉なこと。大切に維持して後世に残していきたい」と話す。
http://www.asahi.com/culture/update/0816/010.html