国産ジェット機、開発支援強化 概算要求20億円

2006年08月25日23時15分

 経済産業省は、三菱重工業を中心に進めている国産初のジェット旅客機の開発支援を強化する。基礎技術開発への助成金を増額する方針で、07年度予算の概算要求に前年の4倍の20億円を盛り込んだ。

 開発中の旅客機は70〜90席。丈夫で軽い複合材を使うことなどで、燃費効率を従来機より約2割高める。現在、製造コストを下げるのに必要な複合材の加工技術や、空気抵抗を下げる研究などを進めており、03年度から経産省も開発費の一部を助成してきた。2012年の運航開始に向け、07年度は機体自体の開発に着手するかどうかを判断する正念場になる。

 国産旅客機をめぐっては、半官半民の国策会社で売り出した国産旅客機「YS-11」が採算悪化で生産中止に追い込まれた。今回は、日本政策投資銀行などと資金調達の仕組みをつくることや、航空会社向けの融資制度創設なども検討するという。
http://www.asahi.com/travel/news/TKY200608250332.html