渋皮もポロリ、栗の新品種「ぽろたん」 7年後食卓へ

2006年10月13日17時48分

 甘栗に使われる中国産のクリのように、渋皮が簡単にむけるニホングリの新品種育成に果樹研究所(茨城県つくば市)が成功した。渋皮がポロンとむけることから、「ぽろたん」と名付けた。電子レンジやオーブントースターで加熱すると簡単に渋皮がむけ、クリご飯や菓子に手軽に利用できる。来秋に、苗木の販売を開始する見込みで、早ければ7、8年後に食卓に上りそうだ。
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電子レンジで2分間加熱した「ぽろたん」。渋皮が簡単にむけた=果樹研究所で

 「ぽろたん」は9月上中旬に収穫される早生(わせ)品種で、実は約30グラムと大きい。ニホングリは一般に実が大きく味も良いが、渋皮がむきにくいことが需要低迷の一因になっている。同研究所はニホングリを交配した多くの品種の中から3年間で延べ1000種を調べ、「ぽろたん」を見つけた。

 ニホングリは、チュウゴクグリに比べ、渋皮と果肉の間に接着物質が多く含まれている。ぽろたんについては今後研究を進めるが、この接着物質の量が少ない可能性があると考えられるという。
http://www.asahi.com/life/update/1013/008.html