新憲法に「仏教の国教化」明記を…タイで僧侶ら大規模デモ

4月25日21時3分配信 読売新聞

 【バンコク=田原徳容】タイの首都バンコクで25日、全国から集まった僧侶や仏教徒約1000人が議会を取り囲み、新憲法草案に「仏教の国教化」を盛り込むよう求める大規模デモを始めた。

 2日間で2万人規模に膨らむ見込みで、タイ南部でイスラム過激派のテロが続く中、宗教対立をあおる動きに懸念の声が高まっている。

 僧侶らは、これまでの憲法で国王を仏教徒に限っている点を根拠に、国民の90%が信仰する仏教を国教として新憲法に定めることを要望。しかし、18日に公表された草案には反映されなかった。

 僧侶らはデモで「仏教の国教化なくして新憲法は国民の支持を得られない」と連呼。これに対し、タイのイスラム教団体は「タイはすべての宗教のための国であるべきだ」と反論した。スラユット暫定首相は「仏教徒の要望はわかるが、事を荒立てないでほしい」と述べた。
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