ペンタックス、綿貫社長続投案をHOYAに説明へ

2007年05月21日06時11分

 HOYAの傘下に入ることを一転して受け入れたペンタックスの綿貫宜司社長が、傘下入り後も続投する案をHOYA側に提示する方針であることが20日、分かった。綿貫社長は、HOYAとの合併計画を推進した当時の浦野文男社長(現在は取締役)を解職し、計画を白紙に戻した現経営陣の中心。HOYA側は当初、綿貫社長に事態混乱の責任を求めていた模様だが、友好的な株式公開買い付け(TOB)を進めるために続投案を受け入れる可能性がある。

 ペンタックス案では、現取締役8人のうち浦野前社長も含めた7人が6月27日の株主総会で退任する。新取締役会には綿貫社長のほか、現在の執行役員クラスから4人を昇格させるほか、独自に依頼する社外取締役1人を迎える。

 21日にHOYAの鈴木洋・最高経営責任者(CEO)にこの案を説明する。ペンタックス筆頭株主であるスパークス・グループは、浦野前社長ら2人の取締役再任を求める株主提案をしているが、新体制案では浦野氏らは再任しない方針。スパークスにも理解を求め、近く臨時取締役会で正式決定する。

 またHOYA側には引き続き、カメラ、光学部品、医療機器の中核3事業の一体存続を求めている。
http://www.asahi.com/business/update/0520/TKY200705200169.html