三社祭の神輿に乗った男を逮捕 担ぎ手集団の代表

2007年06月07日19時17分

 警視庁生活安全特別捜査隊と浅草署は7日、浅草・三社祭で主催側の警告を無視して神輿(みこし)に乗ったなどとして、台東区西浅草2丁目、無職木本稔容疑者(32)を都迷惑防止条例違反(混乱誘発行為)の疑いで逮捕した。木本容疑者は「同好会」と呼ばれる担ぎ手集団の代表だった。

 調べでは、木本容疑者は5月20日午後0時10分ごろ、三社祭「二ノ宮神輿」の担ぎ手を押し分け近くにいた3人とよじ登り、かけ声を上げながら扇子を振るなどして見物客らをあおった疑い。

 同容疑者ら4人は神輿を降りて逃げたため警察官が逮捕しようとしたところ、男2人が妨害した。この2人は公務執行妨害容疑で現行犯逮捕されており、逃げた4人の行方を追っていた。また別の場所でも神輿に乗る騒動があり、乗った1人が同条例違反容疑で現行犯逮捕されていた。

 三社祭をめぐっては今年、神社側が「神を冒涜(ぼうとく)する行為だ」として神輿乗り禁止を再三にわたって通告。しかし、同好会と見られるメンバーが相次いで神輿に乗った。同好会の中には暴力団とつながりのある団体もあるとされる。

 三社祭では昨年までの過去10年間、同容疑で計37人の逮捕者を出しているが、いずれも現行犯逮捕。今回は目撃者捜しなど異例ともいえる捜査を続け、通常逮捕した。
http://www.asahi.com/national/update/0607/TKY200706070425.html