なまはげの暴れ方、指針づくりせず 秋田・男鹿

2008年01月29日22時56分

 秋田県男鹿市の宿泊施設で昨年大みそかなまはげが女風呂に侵入した問題を踏まえ、市は29日、各町内会の男性代表者ら約20人を集め、なまはげの「暴れ方」について協議した。「マニュアルを作る必要があるのでは」という意見も出たが「観光用と地区の行事とは別」などと異論が続出。地区それぞれで、なまはげのあり方を再確認することで落ち着いた。

 協議では「地区のなまはげは地域の人の祈りや願いが込められている」などとし、今回問題になった観光客相手のなまはげは別物だという意見が大勢を占めた。さらに「風呂は論外にしても体に触ることもある。観光客に、なまはげってこういうものだよと知ってもらうことも必要」との意見も出た。

 自らもなまはげになったことのある伊藤正孝副市長は「マニュアルやルールで縛れば、行事は必ず下火になる。地域ごとに、時代に合うように行事を進めてほしい」と話した。

 問題になったなまはげは、男鹿市出身で東京在住の20歳の男性会社員が初めて扮した。ふだんは飲めない酒を大量に飲んだうえでの行動だったという。
http://www.asahi.com/national/update/0129/TKY200801290388.html