【タイ】“餃子の王将”出店へ、「偽物」と波紋

 中華料理店「餃子の王将タイランド」の1号店が今月17日、バンコク都内にオープンする。運営会社のコスモフーズは開店に先駆け、都内のセントラル百貨店チットロム店で「日本の味フェア」に出展中。年内に2号店も出店したい考えだ。しかし、日本の「餃子の王将」運営会社は、無関係な「偽物」とみて困惑している。

 コスモフーズは、日本で「餃子の王将」をチェーン展開する王将フードサービス(本社・京都市山科区)との資本・提携関係はない。同社の元従業員が独立して設立した会社で、タイのほか、すでにシンガポールと米ニューヨークにも中華料理店を出店している。コスモフーズの出資者や資本金、投資額などは明らかにしていない。
 
 タイでは、都内スクンビット通りのフェニックス・タワー2階に入居する。1号店の店舗面積は100平方メートル、座席数は55席。従業員は約20人。原材料は全てタイで調達する。日本の「餃子の王将」と全く同じ味を再現するという。顧客の半数を在住日本人が占めると見込み、今年の売上高は1,000万バーツを目指す。
 
 「餃子の王将タイランド」のロゴや店名は「餃子の王将」と酷似し、雑誌では「餃子の王将タイ上陸!」とPRしている。これに対し、王将フードサービスは、提訴せずに事態を見守る方針。鈴木和久専務取締役経営企画部長は「(タイの餃子の王将は)偽物。日本では商標登録を取っているが、海外ではどうにもできない」と話している。
 
 同社は昨年、中国に子会社を設立し、大連に海外1号店を開店した。今後10年内に大連と瀋陽に10店以上を設置する計画だ。
 
 日本では、王将フードサービスから独立したスタッフが始めたとされる大阪王将(現イートアンド)が、「餃子の王将」を名乗ってチェーン展開を始めたことから、王将フードサービスが店名をめぐり提訴した。大阪王将は、「王将」も「餃子」も一般名称だと主張したが、最終的に和解。王将フードサービスが「餃子の王将」を商標登録し、大阪王将は店名から「餃子」を外すことで決着した。
(NNA) - 9月1日8時0分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060901-00000010-nna-int

王将フードサービス(京都王将) http://www.ohsho.co.jp/
EAT&Co(大阪王将) http://www.eat-and.jp/