長寿番付を廃止 非公表希望増え、今年から

2006年09月13日00時52分

 厚生労働省は、「敬老の日」を前に毎年行ってきた高齢者名簿(長寿番付)の公表を、今年から取りやめることを決めた。個人情報保護意識の高まりなどから非公表を希望する人が増えているため、としている。

 同省は都道府県を通じて全国の長寿者の情報を集め、上位100人の氏名、性別、年齢、生年月日、住んでいる市町村を公表してきたが、01年から非公表を希望する人が出始め、昨年は100人中14人の情報を伏せた。

 同省は番付の代わりに、109歳以上で公表に同意した長寿者を都道府県別に並べ、氏名と生年月日、本人のコメントを公表する。今年は70人ほどになる見通し。100歳以上の高齢者数は、今後も公表を続ける。

 長寿番付をめぐっては昨年、19位と公表された東京都荒川区の110歳の女性が40年以上前から失跡していたことが判明。全国の自治体に再確認を依頼したところ、100歳以上の高齢者数は当初の発表より52人少ない2万5554人だったことが分かるなど、名簿の信頼性が揺らぐ事態も起きていた。
http://www.asahi.com/life/update/0913/001.html