「振り込め詐欺」、米国でも 被害者は聖職者

2006年09月28日10時10分

 米連邦捜査局FBI)などは27日、全米各地の聖職者を相手に「振り込め詐欺」を働いていた疑いでニューヨーク市在住のロバート・リッジオ容疑者(60)を逮捕した、と発表した。

 調べによると、リッジオ容疑者は各地の聖職者に、かつて教区の人間だったなどと名乗って電話し、「家を立ち退かなくてはならない母親のため、緊急の住宅資金が必要だ」などとして振り込みを依頼。ニューヨークの銀行の本人の口座や偽名で設けた口座などに振り込ませた疑い。「すぐに返却する」と約束したケースもあったが、実際に返却したことはないという。

 検察によると、04年3月以降の2年半に、口座には計約150回にわたり総額約20万ドル(約2300万円)の振り込みがあった。求められて追加の振り込みをしたケースもあったという。

 FBIの内偵捜査官が被害者の聖職者の許可を得て、めいを名乗って接近して逮捕に至ったという。
http://www.asahi.com/international/update/0928/004.html