全身骨格の発見ほぼ確実に 丹波の恐竜発掘

2007/03/07

 兵庫県人と自然の博物館は七日、大型草食恐竜「ティタノサウルス類」などの化石を発掘している丹波市山南町上滝の調査現場で、新たに「尾椎」の化石十三点が見つかったと発表した。うち四点は関節がほぼ完全につながった状態で、尾椎などの背骨が連結して発掘されたのは国内で初めてという。また、恐竜が川ではなく川岸に埋まっていることが判明。研究者は「全身骨格が見つかる確率が極めて高い」と声を弾ませる。

 発掘調査は一月中旬から始まり、これまでに尾の血管を保護する「血道弓」や「尾椎」、肉食恐竜の歯十数点のほか、部位不明の骨片約四百点が出土している。

 新たに見つかった十三点の尾椎は、最大で直径約二十センチ、厚さ十数センチ。尾の先端付近とみられる化石もあった。「く」の字形に連なって並んでおり、長さは約二メートル。尾全体の三分の一程度にあたるという。これまでの発見から、全長は二〇メートル程度と推定される。

 ティタノサウルス類の全身骨格の発見は世界でもほとんど例がないといい、同博物館の三枝春生研究員は「断層や土砂の流出がない限り、全身化石が見つかる可能性が高い。二次、三次と調査は数年がかりになるだろう」と話している。
神戸新聞http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000263218.shtml