ヤフーメール、450万通分を消去 プログラムミスで

2007年04月06日19時46分

 ヤフーのウェブメールサービス「Yahoo!メール」で、会員約28万人の受信メール約450万通(昨年12月〜今年2月分)の本文部分を誤って消し、回復できなくなった。6日の同社の発表によると、ウェブメールのデータは個人のパソコンでなく運営者のサーバーに保存されるが、このサーバーのプログラムミスで、迷惑メールを消す処理が一般メールに適用されたためだという。

 会員は約1300万人。99年1月のサービス開始以来、データを誤って消去したのは初めてという。他の会員約40万人の約515万通のメールも一時的に読めなくなったが、残ったデータから回復させた。

 一つのアドレスから大量配信されるメールなどを自動的に迷惑メールと判定し、受信箱と別の場所に振り分け、約40日後に消去する機能がある。そのプログラムミスで、受信箱内の一般メールの一部にこの処理をおこなってしまったという。

 3月1日に利用者から「メールの本文が見られない」との届け出があり、今月5日午後7時までに計19人から問い合わせや苦情を受けた。仕事上の損害が生じたなどの報告はないという。

 ウェブメールは会員IDとパスワードがあれば、インターネットにつながるどこのパソコンからも使える利便性で人気がある。ヤフーのほか、マイクロソフトやグーグルといったネット関連企業が無料サービスとして手がけ、メールの保存容量を競うなどで会員獲得競争を繰り広げている。
http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY200704060288.html