植木等さんに2千人が最後の別れ

2007年04月27日20時23分

 3月27日に80歳で死去した植木等さんの「さよならの会」が27日、東京都港区の青山葬儀所であった。「スーダラ節」などの代表曲や映画「無責任男」などが流れる会場は、悲しみの中に華のある雰囲気に包まれ、2000人が別れを告げた。

写真植木等さんの祭壇前でお別れする人たち=27日午後5時すぎ、東京都港区南青山2丁目で

 作曲家すぎやまこういちさん、ドリフターズ加藤茶さん、ミュージシャンの渡辺貞夫さん、松任谷由実さんらが、あいさつや演奏で故人をしのんだ。植木さんの専属運転手だった四十数年来の弟子、俳優の小松政夫さんは「おやじさんに仕えられたことが一生の誇り。植木等は日本の宝です」と話した。

 最後にクレージーキャッツの仲間の谷啓さん、犬塚弘さん、桜井センリさんがあいさつ。谷さんは「一緒に夢を追いかけ、夢をもらい、楽しかったことばかりが思い出される。身軽な身のこなし、エネルギッシュなパワーがどこからでてくるのかと思ったが、食事も質素な普通の男だった」と述べた。

 会場の外には一般のファンのための献花台が設けられた。神奈川県大和市の会社員福地博文さん(58)は「会社に入って苦しいとき、植木さんによって何とかなるさ、と思えた。人生の恩人です」と話した。
http://www.asahi.com/culture/update/0427/TKY200704270343.html