HOYA、ペンタックスに役員派遣で調整 綿貫社長の辞任不可避

FujiSankei Business i. 2007/5/19

 ペンタックスTOB(株式公開買い付け)を提案しているHOYAが、TOBが成立した場合、子会社化となるペンタックスの経営を監視するため、2人程度の取締役を派遣する方向で調整していることが18日、分かった。

 HOYAはペンタックスの綿貫宜司社長ら現経営陣が、当初の合併を断念、単独で生き残りを目指し混乱を招いたことに不信感を強めている。ペンタックス筆頭株主である資産運用会社のスパークス・グループも、6月の株主総会で現経営陣の退陣を求める株主提案は撤回しない公算が大きく、綿貫社長の辞任は避けられない状況となったきた。

 HOYAは6月4日にもTOBを開始する方針だが、成立した場合、当初の経営統合ではなく、子会社としてペンタックスを傘下に置く方針。ペンタックスが一定期間の存続を求めているほか、ペンタックスから取締役を迎え入れる統合よりも子会社化方式の方がスムーズな業務運営が可能と判断し取締役を派遣することにした。

 ペンタックスは、TOB受け入れの条件として、現経営陣の残留を求める意向だったが、HOYAとスパークスの反発で断念せざるを得なくなった。
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200705190023a.nwc