HOYAが6月TOB ペンタックス社長、続投へ

2007年05月22日06時23分

 HOYAの鈴木洋(ひろし)最高経営責任者ペンタックスの綿貫宜司(わたぬき・たかし)社長は21日、東京都内で会談し、6月初めにもHOYAがペンタックスに株式公開買い付け(TOB)を実施することで基本合意した。鈴木氏はTOB後も当面、子会社としてカメラなど中核3事業を一体運営することや綿貫社長の続投などペンタックスの人事案を大筋で了承する意向を示した。

 人事案は取締役8人のうち綿貫氏を除く7人が6月27日の株主総会で退任し、執行役員級4人を取締役に昇格させるほか社外取締役に豊嶋秀直・元福岡高検検事長を迎える内容。HOYAからの取締役派遣も検討したうえで、ペンタックスは5月25日の臨時取締役会でTOB受諾と人事案を決める見通しだ。取締役の構成について、HOYAは暫定的とする考えだ。

 ペンタックスは22日に筆頭株主スパークス・グループにも理解を求める。スパークスTOBには同意する見通しだが、HOYAとの合併を進めて解職されたペンタックスの浦野文男・前社長らの取締役再任などを求める株主提案をしている。これらは今回のペンタックス案に反映されていないため、スパークスが人事案に理解を示すかどうかは不透明だ。
http://www.asahi.com/business/update/0521/TKY200705210314.html