ネパールの「生き神」少女、許可なく訪米でクビに

7月6日11時44分配信 ロイター

 [カトマンズ 3日 ロイター] ネパールで生き神「クマリ」としてあがめられていた少女(10)が、伝統を無視して米国を訪れたことで「神聖な」地位を失った。
 この少女は2歳の時、カトマンズに近いバクタプールで「クマリ」となった。今回英国で製作されたネパールの伝統や政情を紹介するドキュメンタリーのプロモーションで最近に訪米したことが、地元の宗教指導者らの怒りを買ったという。
 クマリの伝統を管理する団体の責任者はロイターの取材に対し「許可なく海外渡航した彼女は伝統に反しており、間違っている」と指摘。この少女に代わる新たなクマリを探す意向を示している。
 クマリは厳しい選考過程を経て選出され、思春期に達すると役目を解かれ自宅に戻される。引退後のクマリに対しては、バクタプールで月50ドル(約6100円)、ほかの地域では月17ドル(約2090円)の年金が支給されており、この少女への年金については団体は支払いに前向きな姿勢を見せているという。
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