日本大ピンチ!?朴会長辞任で審判欧州勢独占も…世界柔道13日開幕

9月9日8時1分配信 スポーツ報知

 【リオデジャネイロ(ブラジル)7日】柔道のリオデジャネイロ世界選手権(13日開幕)に臨む日本代表が、“最強の敵”と戦う可能性が高まった。国際柔道連盟(IJF)の朴容晟会長(韓国)の辞任により、IJF内では欧州勢が実権を握ることが予想され、全柔連幹部は今大会で審判員が欧州勢で固められる可能性を指摘。日本選手は勝利のために、文句なしの一本勝ちが求められることになりそうだ。

 大会に向けていよいよ戦闘モード、という中でもたらされた朴会長辞任のニュースに全柔連・吉村和郎強化委員長(56)の顔色が曇った。「大会の審判が欧州勢で固められるかもしれない」。金メダルラッシュを狙う日本に思わぬ“敵”が浮上した。

 IJFではこれまで日本も含めた朴会長支持サイドと欧州勢中心の反会長サイドが争ってきたが、会長の辞任で欧州側に実権が移る可能性大。大会における現実的な問題として欧州勢の審判“独占”が指摘された。

 これが現実となれば、日本が不利な判定を受けることは確実。吉村強化委員長は「(試合では)みんな敵だと思わなければいけない」。日本選手が勝つためには「誰が見てもわかる形、一本で勝たないと」ニッポン柔道に高いハードルが課される。

 また、IJF理事として10日の総会で改選に挑む山下泰裕氏(50)は、会長辞任で「さらに厳しい状況になった」と吐露。同氏は2003年から理事を務め欧州勢の動きを食い止めてきただけに、落選となれば都合のいいようにルール改正などが行われる可能性は高い。

 ◆柔道のルール改正 IJFは「効果」の採用やカラー柔道着、延長戦の導入などの改正を行ってきた。全柔連関係者によれば、今後欧州勢により推し進められそうなものとして、柔道着の変化(より持ちにくく)、ポイント化(一本、技ありなどの呼称の廃止)などが挙げられるという。さらに世界を回るツアー大会などもうわさされている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070909-00000073-sph-spo