講師も務める仏像マニア 寺院で盗み繰り返す 自宅に40〜50体、押収

2008.2.12 14:58


 寺院から仏像を盗み、自宅にコレクションしていたとして、埼玉県警飯能署は12日、窃盗などの疑いで、飯能市山手町、無職、鈴木善鳳(ぜんぽう)被告(46)を追送検した。

 調べでは、鈴木容疑者は昨年12月20日と今年1月20日、飯能市内の「萬福寺」に侵入。本殿に安置されていた高さ約30センチの阿弥陀如来像(40万円相当)と、高さ約40センチの大黒天像(約20万円相当)を盗んだ疑い。

 1月20日午後4時ごろ、大黒天像をリュックサックに入れ、持ち去ろうとしたところを男性住職(59)に発見され、同署に引き渡された。鈴木容疑者は1月5日にも同市内の「無量寺」から高さ約65センチの弁財天像(400万円相当)を盗んだと供述。同署が窃盗容疑などで逮捕、起訴していた。

 鈴木容疑者は仏教系4大学の博士課程を修了。これまで専門学校などで講師として教えていた。自宅には仏教に関する書籍が数千冊あり、気に入った仏像を見つけると、寺に盗みに入っていた。

 鈴木容疑者は「部屋で仏像をお守りしたかった」などと供述。自宅からは40〜50体の仏像が押収されており、平成17年春ごろから、東京都と神奈川、千葉、埼玉県内の寺で盗みを繰り返し、被害総額は1000万円以上に上るとみられる。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080212/crm0802121459014-n1.htm