民家に家族?3人の遺体、母親が不明 長野・御代田町

2006年10月06日13時09分

 6日午前4時10分ごろ、長野県御代田(みよた)町御代田、会社員小嶋秀史さん(48)方で、男女3人が頭に鉄製のくいが刺さった状態で死んでいるのを佐久署員が発見した。遺体の1人は小嶋さんと確認され、あとの2人は小嶋さんの妻の母親(78)と高校3年生の長女(18)とみて身元を確認している。自宅などに犯行をほのめかす遺書めいたメモなどが残っており、メモを書いたと思われる妻(45)の所在が分からなくなっていることから、同署が殺人容疑で行方を捜している。
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3人の遺体が見つかった小嶋秀史さん宅。右端は遺体を運ぶ警察車両=6日午前8時20分、長野県御代田町御代田で
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御代田町の地図

 調べでは、同日午前2時5分ごろ、自宅から3キロほど離れた町はずれの軽井沢大橋に不審な車が止まっているとの通報が軽井沢署にあった。同署員と佐久署員が、車の中に「自首できなくて警察の方々すみません」などと記したメモを見つけ、車の所有者である小嶋さん方を訪ねたところ、3人が死んでいた。

 自宅にも、妻の名前が書かれた犯行をほのめかすようなメモが複数残っていたが、意味不明のものもあるという。

 小嶋さんは1階の居間、義母は1階和室、長女は2階でそれぞれ死亡していた。3人は普段着姿で、タオルや布団がかけられていた。くいは長さ20〜30センチの鉄製。キャンプのテントを張る時に使うもので、3人とも頭部に複数刺さっていた。5日夕から夜にかけて殺害されたらしい。

 車が放置されていた軽井沢大橋の下はダム湖になっていて、同署は妻が飛び降りた可能性が高いとみて、ダム湖を中心に捜索している。同署によると、妻には精神科の通院歴があるという。

 小嶋さんの妻について、近所に住む女性は「最近、ごみ出しの時に会ったが、かなりやせていた」と話し、事件に驚いた様子だった。

 妻は同県小諸市廃棄物処理会社で働いていたが、昨年暮れに退職したという。同社の関係者は「事件の連絡をもらい、我々も驚いている」と話した。

 現場は御代田町役場の南東約1キロで、付近には住宅が点在している。
http://www.asahi.com/national/update/1006/TKY200610060082.html