超レア物切手で米選挙投票 「逆さのジェニー」真偽は

2006年11月16日17時19分

 米フロリダ州南部のブロワード郡で、中間選挙の不在者の郵便投票の封筒に1918年の伝説的な米切手「逆さのジェニー」らしきものがはってあるのがみつかった。だれが何のために使ったのか、選挙後もあとを引く騒ぎになっている。

 24セント切手で、複葉機が逆さに誤印刷されたため「逆さのジェニー」と呼ばれる。昨年、ニューヨークのオークションで未使用の4枚つづりが、未使用切手としては当時の世界最高額の270万ドル(当時約3億1000万円)で落札された。米切手収集協会によると、印刷された100枚の中で所在がわかっていないのは、盗まれた2枚を含めた4枚だけだ。

 中間選挙の開票作業に携わっていた切手収集の経験者が見つけた。マイアミ・ヘラルド紙によると、切手は票とともに22カ月保存することが義務づけられている。

 電子メールを通じて送られた写真を見た切手収集協会のピーター・マストランジェロ理事長は、「実際に見ないと判定はできない」と前置きした上で「封筒に印刷された黒い線が切手越しに透けて見え、本物より薄い印象がある。色合いや縁の特徴も本物とは微妙に違う」と話し、偽物ではないかとみる。

 何千万円もの価値があるかどうかは別にして、郵便票は無記名だったため、1票の価値もなかった。
http://www.asahi.com/international/update/1116/013.html