北九州のマンションに3遺体、住人の65歳女性らか…死後数か月以上

 30日午後2時50分ごろ、北九州市小倉北区砂津2の分譲マンション(10階建て)の住民から「2階の住人の姿を数か月間、見ていない」と110番通報があった。福岡県警小倉北署員が大村京子さん(65)の部屋を調べたところ、女性1人を含む大人3人の遺体が見つかった。いずれも腐敗が進み2人は白骨化していた。

 同署は遺体のなかに、部屋の所有者である大村さんが含まれている可能性があるとみて、身元の確認を急ぐとともに1日に司法解剖し死因を調べる。

 調べによると、部屋は3DKの広さ。3人は別々の部屋で布団に横たわった状態で見つかった。このうち洋間と和室の2人はパジャマやTシャツ姿で性別は不明。死後約1年とみられ白骨化していた。もう1人はミイラ化した女性で台所で見つかった。セーターにスラックス姿で死後数か月が経過していた。

 いずれも服装に乱れはなく、玄関ドアには内側からチェーン錠がかかり室内が荒らされた形跡はなかった。冷蔵庫には調味料しか入っておらず、同署は3人が餓死した可能性もあるとみている。

 同じマンションに住む住民は「9月にマンション前で、あの部屋に住む女性とあいさつを交わした。足腰はしっかりしていた。姿を見たのはこのときが最後」と不安そうに話した。現場はJR小倉駅から東に約800メートルで、マンションやアパートが立ち並ぶ住宅街。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_06120103.htm