謎を呼ぶオーストラリアの“幽霊船”騒動

シドニー 20日 ロイター] エンジンが動いている状態、さらには食事も準備されているにもかかわらず船内に乗組員の姿は無く、オーストラリア沿岸部を漂流しているヨットが発見された。

北東部沿岸タウンズビルから80海里の場所で漂流していたところを発見されたのは全長12メートルの双胴船「KAZ II」。先週日曜日クイーンズランド州からオーストラリア西部沿岸に向けて出発、乗組員3名が乗船していたという。

クイーンズランド非常時管理局のジョン・ホール氏は地元ラジオで、「救助隊が船内に入ったところ、乗組員の姿が誰一人見あたらなかったのです。ヨットの帆は上がった状態で、片方の帆は破れていました。エンジンはかかっており、テーブルの上には食事が並んでいました。ノートパソコンやラジオの電源も入っており、GPSも作動中でした」と語った。

また、ライフジャケットや救命具は船内で発見されたが、救命ボートがなかったという。

水曜日にグレートバリアリーフ付近を漂流しているのが目撃され、金曜日に救助隊が船内に入った。乗船しているはずだったのは56歳、63歳、69歳の3名の男性とされている。

警察によると、日曜日から月曜日にかけて海は荒れていたという。「風はありましたが、天候はそれから回復しました。一体何があったのか誰も分からないのです」と警察関係者はコメント。

乗組員失踪の謎を解明するため、GPSの航海記録の調査が行われている。

「これで数日間のヨットの動きが分かるでしょう。3名の乗組員を捜索すべきエリアが判明することを望んでいます」とホール氏は話している。
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081177116991.html