鳥取砂丘に巨大落書き 思い出づくりか景観台無しか

 鳥取砂丘鳥取市)の通称「馬の背」の落書きが問題化し、環境省が自然公園法に基づき調査に乗り出す騒動になっている。足跡で書いたとみられる「HUCK」の巨大な文字が先週末に見つかり、同省浦富自然保護官事務所は十二日までに、事実関係の確認作業に入った。周辺の観光業者などによると、落書きは大小含めほぼ常態化。「砂丘ならではの思い出づくりになる」と寛容な意見もあり、是非をめぐって議論が沸いている。
8日に見つかった鳥取砂丘「馬の背」の落書き

 落書きがあった「馬の背」は国立公園内特別保護地区で、法では広告物やそれに類する物の掲示などを行う場合、環境大臣への届け出や許可が必要。違反の場合、最高で一年以下の懲役または百万円以下の罰金が科せられるという。

 過去、「馬の背」に番組名を書いて放映した県外のテレビ局が厳重注意されたケースなどがあった。今回は、落書きしたとみられるグループがインターネットのホームページに写真を掲載したことで、問題に発展した。

 「一年ほど前、下品な落書きを発見し、消しにいった」と近くの観光業者は話す。「真っさらな美しい砂丘の景観に感動されるお客さんが多い」と実感しているからだ。一方で「風や雨でいずれ消えるものだし、記念を残すのもいいのでは」と問題視しない声も多い。

 鳥取市観光コンベンション推進課は「不適切な行為が行われないよう、モラル向上の啓発に努めていく」としている。
http://www.nnn.co.jp/news/070913/20070913001.html